EDとは
ED(勃起不全)とは、「勃起機能の低下」を意味する英語Erectile Dysfunctionの略で、”満足な性行為をおこなうのに十分な勃起が得られないか,または(and/or)維持できない状態が持続または(or)再発すること ”とされています。 参考: 日本医療機能評価機構、ED診療ガイドライン
現在、日本には1130万人の勃起不全症の患者さんがいると想定されており、 これは日本人男性の5人に1人で、 日本の総人口から見ると約8.93%になります。
EDは大きく「器質性ED」と「心因性ED」「薬剤性ED」「混合性ED」の4つに分かれます。
器質性ED
器質性EDとは、神経の障害や、血管の動脈硬化の進行などが原因となって起きてしまうEDのことです。
加齢によって血管が老化してくると動脈硬化になり、血管が十分に拡がらなくなったり血流が悪くなると、陰茎海綿体に十分な血液が流れ込まなくなって起こります。
神経の障害では、糖尿病性神経症や不慮の事故などによる脊髄損傷や脳血管障害などの神経の損傷、前立腺肥大や前立腺がんの手術による外傷がなどが挙げられます。
心因性ED
心因性EDとは、体の機能そのものに問題はなく、心理的・精神的な要因から起こるEDのことです。仕事や家庭など日常生活におけるストレスや、過去の体験のトラウマなどが引き金となります。
ストレスやプレッシャーがあると、性的な興奮が神経を通してスムーズに陰茎に伝わりにくくなってしまいます。また、最近はうつ病によるものや、性への関心が薄れたり面倒になって勃起不全になることも含まれます。
薬剤性ED
他の病気で内服している治療薬の副作用が原因で起こるEDのことです。抗うつ薬、向精神薬、降圧薬、抗不整脈薬、高脂血症治療薬、前立腺肥大症治療薬などで薬剤性EDが報告されています。
特に多いのは抗うつ薬や降圧薬や前立腺肥大症の治療薬が原因の場合もあり、医師に相談することが求められます。
「器質性ED」「心因性ED」「薬剤性ED」の3つが複雑に混合して起こるEDのことですEDです。
例えば、バイアグラなどの治療薬に頼っていると、薬がなくては勃起しないと自信喪失・不安になり、更にEDを進行させてしまうなどといったこともあります。
複合性ED
EDの自己診断テスト
1.EDのセルフチェックシート(自己診断テスト)
※注意 このチェックシートは、疾患の診断に代わるものではありません。チェックの結果、問題や異常がなくても、不安や気になることがあれば必ず医療機関を受診してください。
まずは、以下の質問にこの6ヶ月のご自身の状態について、当てはまるものを選んでください。
最後に合計点数を計算します。
① 勃起してそれを維持することへの自信はどの程度ありましたか
非常に低い:1点
低い:2点
中くらい:3点
高い:4点
非常に高い:5点
② 性的刺激によって勃起した時、どれくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか
性的刺激を感じなかった: 0点
ほとんど、または全くならなかった:1点
たまになった(半分よりかなり低い頻度):2点
時々なった(ほぼ半分の頻度):3点
しばしばなった(半分よりかなり高い頻度):4点
ほぼいつも、またはいつもなった:5点
③ 性交の際、挿入後にどれくらいの頻度で勃起を維持できましたか
性交を試みなかった:0点
ほとんど、または全く維持できなかった:1点
たまに維持できた(半分よりかなり低い頻度):2点
時々維持できた(ほぼ半分の頻度):3点
しばしば維持できた(半分よりかなり高い頻度):4点
ほぼいつも、またはいつも維持できた:5点
④ 性交の際、性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか
性交を試みなかった:0点
極めて困難だった:1点
とても困難だった:2点
困難だった:3点
やや困難だった:4点
困難でなかった:5点
⑤ 性交を試みた時、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか
性交を試みなかった:0点
ほとんど、または全く満足できなかった:1点
たまに満足できた(半分よりかなり低い頻度):2点
時々満足できた(ほぼ半分の頻度):3点
しばしば満足できた(半分よりかなり高い頻度):4点
ほぼいつも、またはいつも満足できた:5点
結果:このテストの合計点数は勃起不全の症状のレベルを示します。
1 〜 7:重度のED
8 〜 11:中度のED
12〜16:軽度から中度のED
17〜21:軽度のED
21 〜 25:EDなし
※このEDのセルフチェックシート(自己診断テスト)は、国際勃起機能スコア(International Index of Erectile Function)と呼ばれる問診(IIEF5)のひとつです。この問診票(SHIM)は、ED(Erectile Dysfunction:勃起機能の低下)の診断の際に、患者さんの問診の補助資材としてご利用いただけるものです。この問診票の合計点数が21点以下の患者さんでは、EDが疑われるとされています。
2. 勃起硬度スコア(EHS:Erection Hardness Score)
上記のテストの他に、勃起の硬さのレベルを判断するために勃起硬度スコア(EHS:Erection Hardness Score)というツールがあります。
勃起の硬さのレベルを数字で示すことができるために、信頼されている指数です。
以下の質問に答えてみてください。
0:陰茎は大きくならない
1:陰茎は大きくなるが硬くならない
2:陰茎は硬くなるが挿入するために十分なほど硬くならない
3 : 陰茎は挿入するために十分なほど硬くなるが、完全に硬くなるわけではない
4: 陰茎は完全に硬く、硬直している
目安となるフルーツは、グレード4でりんご、グレード3でグレープフルーツ、グレード2でみかん、グレード1でこんにゃくです。
それぞれのフルーツの硬さを目安にして、セルフチェックを実施してみてください。
もし、グレード2以下の場合は、ほとんどの場合EDです。
また、グレード3であったとしても、性交に支障があるようならEDといえます。
これらの結果は疑うための目安で、これだけでEDの診断は出来ません。
少しでもお悩みの方から深刻に思う方まで、お気軽にACU-Healsへご相談下さい。
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